忍者ブログ
  • 2017.04
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31
  • 2017.06
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

【2017/05/23 02:17 】 |
桜花杯決勝戦模様その9 四肢を投げうって


「まずいっ!」
飛鳥が叫びながら詰める。
だがそれより一瞬早く巴マミの右足が振りぬかれていた。

「ティロ・フィナーレーっ!!!」


叫ぶ必要があるかどうかは別にして、その甲高い声と共にSCMゴールに向かってミドルシュートが打ち込まれる。








飛び込む飛鳥の脇を、なるみの脇を、そして忍や鞘子の隙間を白い弾道が走る。
着弾点近くSCMゴール右隅付近で不意にボールが揺らめく。
軌跡に体を投げるGK東聡莉。
ボールは投げ出した聡莉の右肘に当たって枠から離れてゴールラインを割った。


「ナイス!サトリン!!」
「いえ、皆さんがコース切ってくれたから何とかできました。でもコーナーです気を抜かないようにしましょうっ!」

いつもは多少内気でおっちょこちょいでドジな面もあるが、2年間正GKを勤め上げている経験はプレー中の積極性と的確なコーチングを生み出している。聡莉はグローブを叩いて声を張り上げ、全員が気を引き締めなおして守備に散る。

左サイドからのコーナーを蹴るのは音無夕希。低めの弾道、二アサイド飛び込んだ安藤桃子が足を振るが忍がブロック。大きくエリア外に跳ねたボールを楠瀬緋菜がトラップし、またエリア内に大きく蹴り入れる。

後半40分をまわってDMSは形振り構わないパワープレイに入っていく。


緋菜の入れたボールを杏子が合わせようと動くが寸前になるみがクリア。弾いた先にちとせが待ち構える。
ちとせが受けた瞬間、前線に留まっていた一文字茜が走り出す。その茜には二見瑛理子がマーク。ちとせには水澤摩央がついた。
ちとせは右にボールを出す。攻撃参加のため走り出した美樹さやかの足元を狙ったが届く寸前巴マミがカットした。


読まれた?!!


くるりと反転、SCMゴールを見据えたマミが右足を振り上げる。そこは十分「ティロ・フィナーレ」の射程圏内。
飛鳥がコースに体を投げ出す。が、マミから放たれたのはシュートではなく、グラウンダーの速いボール。



パス



その先には杏子の姿。杏子は八重歯を覗かせてニヤリと笑うと速いボールを驚くほど柔らかいタッチでトラップ。それと同時に足を振り上げてシュート体勢、が、鞘子が芝を刈るようにスライディング。横からタックルを受けた杏子は宙を舞って転倒。瞬間大きな笛の音が響いた。


意外に巨乳の主審が勢いよく走りこんで倒れこんで青ざめている鞘子に向かってイエローカードを提示、そしてカードを仕舞ってからペナルティ・スポットを指差した。

PK

まず飛鳥が物凄い勢いで主審に駆け寄って抗議を開始。確かにカード覚悟のタックルではあったがその位置はペナルティエリアのライン上であり、ファウルにしてもPKかどうかはかなり微妙な位置。
続いて忍も抗議に加勢したが主審は首を振るばかりだった。




「ナイス、杏子」
「ああ、撃てなかったけど上等だな」
摩央に腕を引かれて立ち上がる杏子は笑いながらそう言った。そしてその視線の先には抗議を諦めた草薙忍に美樹さやかが何か指示を伝えているところだった。


(さやか、何言ったって無駄だよ。ここで同点、それから延長で疲弊したお前たちから逆転だぜ)


そう、DMSはまだ交代枠をひとつ残していた。





ペナルティ・エリアのライン上に両チームの選手たちが集まる。DMS蹴るのはキャプテンの水澤摩央だ。
ゴール上で構えるのは赤地のジャージに白と青のラインの入ったGKユニフォームに身を包んだ東聡莉。グローブで掌を叩いてから大きく両腕を広げた。

摩央は慎重にボールをセット、そして助走のために3歩ほど後ろに下がる。
ライン上の選手たちは外した、止められたときの為押し込む準備、クリアする準備で身構える。


(えっと、どっち?? う~んわかんないから右にしたっ!!)


聡莉はPKは殆ど勘で動く。その的中率は3割に届かないがそれでも見てから動くのよりは速いと言う持論らしい。
念の為、聡莉は左に少し目線を投げ、視線のフェイクを入れる。
主審が笛を吹き、摩央がボールに向かって走った。
蹴った瞬間、聡莉は右に跳ぶ。

が、跳びながら軸足を見てそれが間違いだと気がついた。




正面っ!まさかっ!!



聡莉は左手を地面に打ち込むようにして跳ねた体を止め、正面に飛ぶボールに足を振った。
右膝がボールに触れて軌道が変わった。
クロスバーを叩いたボールは倒れこむ聡莉の顔の前、物凄い勢いで地面を跳ねた。


PR
【2012/01/21 01:10 】 | Others League | 有り難いご意見(0) | トラックバック(0)
<<桜花杯決勝戦模様その10 彼女の場合は | ホーム | 桜花杯決勝戦模様その8 美樹さやか>>
有り難いご意見
貴重なご意見の投稿














虎カムバック
トラックバックURL

<<前ページ | ホーム | 次ページ>>