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【2017/10/23 13:27 】 |
第33節 Internazionale Milano vs Associazione Sportiva Roma 11 あたしって才能と無縁だからさー(笑)


インテル2点リードで迎えたキックオフ。
カミュからのボールをリルハが右のアギー・バックに叩いて一気に前線に走る。
右足インサイドで受けたアギーが前を向いた。
2点ビハインドの状況、あのカミュですら厳しい表情をしているというのにリルハは笑顔すら零れそうな軽快なステップで前線に駆けていた。

その後姿を見ながら、アギーは試合数日前のことを思い出していた。






「なあなあ、アギーちゃん。ご飯食べにいこーぜっ!」
練習終了後、着替えを済ませたアギー・バックにいつも通りにリルハ・イルハが声をかけてきた。
いつものアギーだったら「嫌」の一言で一刀両断するのだが、この日は珍しくリルハは小さく頷いていた。
大事な試合前ということもあり、少し緊張や心寂しい部分はあったのかもしれない。
リルハは珍しく頷いてくれたアギーに驚きながらも子供のような笑顔を見せていた。



「インテル戦だよねえ。いやあ緊張するねえ」
観光ガイドに載っていそうな洒落たリルトランテで貝料理を啄ばみながらリルハはケラケラ笑っていた。
見てる限り緊張しているようには全く見えないと思いながらも弾丸のようにぱくついているリルハから数個の殻を確保することを忘れないアギーはやはり冷静だった(笑)

「そうね、大事な試合」
アギーは短く答えて確保した殻から箸を使って器用に実を取り出していた。
日本に強い憧れ(主に秋葉原系だが)を抱くアギー・バックは食事ではなるべく箸を使うようにしていた。
「スクデットなんか取っちゃったら地元でスーパースターになっちゃうかもなーギャハハ」
「獲れればね。そう簡単にいかないことくらいわかるでしょ」
あくまでも前向きなリルハに対しアギーは慎重、というか後ろ向きな発言。

「んま、アタシと違ってアギーちゃんはチームの要だしね。慎重になるのは仕方ないよね」
ちなみにこの時、リルハはスタメンで出場することはわかっていない。
「リルハだって準備を怠ってたら駄目。カホが調子上がってないんだからあなたが出る可能性だって十分……」
「あーそりゃないない」
リルハは笑って手を振る。
「わかるよ。アギーちゃんもそうだけど、カミュだってカホだって、みーんな才能持ってるもん。残念ながらアタシって才能と無縁だからさー」

リルハは右手に持つフォークを指先でくるくる回しながら呟く。その表情にはさっきまでの笑顔とは違い、少々寂しさのようなものが漂っている。


「だからさ、アタシが出るなら」
くるくる回すフォークを止めたリルハ。その目が真剣なものになる。

「いつも明るく走り回るだけだよ。アタシにはこれしかできねーし」
リルハはそう言って瞬間見せた真剣な表情を崩してまた笑顔を見せた。












アギーから走りこむリルハの前方にロングボールが蹴りこまれた。
右サイドに流れながらアギーがボールをトラップ。目の前にミランダ・ネロが躍り出た。
リルハはすぐさま中央にパスを出し。走りこむ茜が足元でボールを受けた。瞬間リルハが右から急ターンしてエリア内に走りこんだ。ミランダがその動きに釣られて中央にスライド。一瞬出来たスペースにアギーが走りこんで茜がそこにボールを送った。

(あなたに才能がないなんて嘘。スペースを作ることが出来るあなたは頼れる子よ)

右で受けたアギー。そこからドリブルでサイドを抉ってクロス。大きくファーサイドに飛んだクロスボールの落下点に走りこんだオーラ・サネッティがバニア・カモネージのマークを振り払いながらボレーシュートを放つが枠を捉えることはなかった。


ボールの行方を目で追うリルハの後姿を見る。視線に気がついたリルハがアギーに向き直ってピースサイン。
それを見たアギーは少し顔を赤らめてぷいっと横を向いた。



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【2012/02/25 06:06 】 | LEGA-CALCIO 2009-2010 | 有り難いご意見(0)
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