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【2017/07/26 19:41 】 |
第33節 Internazionale Milano vs Associazione Sportiva Roma 22 限界


右サイド、フィーナからのパスを受けたミランダ・ネロが駆け上がる。
攻勢に出掛かったオーラ・サネッティは既に置き去りにされた。ローマ左サイドバックサンド・フィオーリは距離を保ちながらクロス・パスを警戒しつつディレイの体勢を取った。
ジーナは中盤バイタルエリアのスペースを警戒した。
パスカットされた茜は全速力で自陣に向かって走り出している。






サンドのつかず離れずのマークに対しミランダは強引な突破は諦めて中央後ろ、フィーナ・ファム・アーシュライトに戻した。
自陣に戻った一番近い茜がそのフィーナに詰め寄った。
そこで、見たことの無い光景が茜の瞳に映った。


フィーナはひとつ息を吐くと口元を緩めて微笑んでから、右手を大きく天に掲げた。
そのそして、掲げられた右手の指が複雑に動き出す。


(え、そんな……何??)

その瞬間、両サイドミランダとバニア・カモネージが同時にサイドを駆け出した。中盤フィアッカやエステル、ナスターシャと散開し、インテル攻撃陣が動き出す。
右手を勢いよく降ろしたフィーナが茜が詰める前に左にパスを振った。そしてその瞬間、茜の脇を駆け抜けた。
左サイドに振られたパスは駆け上がったバニア・カモネージが確保。ワントラップしてすぐさま前方に転がした。その先にはローザ・ベルガメリのマークを受けながらだったがエステル・ヴァルディオラが走りこんでいた。
エステルがグラウンダーのパスをダイレクトで中央に転がし、そこにフィアッカ・マルグリットが駆け込む。ジーナがそこに詰めていたがフィアッカはダイレクトでまた左サイド奥に浮き玉を放り込んだ。

エステルのマークについていたローザ・ベルガメリはそこで気がついた。
バニア・カモネージがフリー。
慌てて振り向いたがエステルの背中に阻まれた。
浮き玉に駆け寄るバニア。そしてトラップし、クロスをあげた。

高いボールは二アサイドのティアナ・バイオレットを飛び越し、中央カーリー・コンティのヘッドを掠めてファーサイドへ。
そこに飛び込んだのはナスターシャ・シルベストリ。地面にバウンドし、跳ね上がった瞬間のボールをダイレクトで叩き付けた。




が、そのシュートの軌道に躍り出る人影。
小さな、銀色の髪の少女。
ナスターシャのシュートを丁寧に胸でトラップしたカミュ・ファルコーニは驚愕の表情を見せるナスターシャの横顔を横目でちらりと見やり、そして正面に向けてボールを叩いた。


「行くぞっ!」
「おおおぉ!!」


凌いだローマのカウンター。
カミュからのボールをサンド・フィオーリがトラップ。そのまま中央にパス。
中央アギー・バックがそれを受けてすぐに前に出し、走りこむ茜の足元に綺麗に収まった。
が、その茜の眼前にフィーナ・ファム・アーシュライトが躍り出て勢いよく体を当ててきた。
だが、それくらいでぐらつく茜でもない。岩のように硬く、タックルを寄せ付けない茜の体躯にフィーナは驚きの表情を浮かべながらも諦めずに体を押す。

カウンターアタックは速攻が基本。
少しでも時間を稼げればそれでいい。

茜はフィーナのタックルを嫌がってボールをドラッグしたまま体を切り返す。フィーナは目論見どおり時間が稼げたことにほくそ笑んだ。














違う
時間を稼ぎたかったのはローマだ。
茜は上手いことフィーナのマークを利用し、切り返す時間的余裕を作った。
切り返しを決めてから茜は右腕を伸ばしてフィーナの視界を遮る。そして横パス。

その先には、自陣ゴール前から走りこんだカミュ・ファルコーニの姿。
カミュは前線を睨み付けながら、その緩い横パスを直接左足で叩き付けた。


その瞬間、前線清水代歩がDFのマークを振り切った。
速く、長いカミュ・ファルコーニのロングパスは代歩の動きに合わせるが如く、大きくカーブし、代歩の足元を目指す。
振り切られたインテルDFセレニーナ・ドミンゲスは線審を見やるが旗が上がってない。

先ほどのナスターシャと同じく、ボールがバウンドした瞬間ハーフボレーで代歩がシュートを放った。
だが、その眼前に詰め寄ったイリノア・メッサーラが巨体を大きく広げ、シュートの軌道を阻んだ。
イリノアの左手を掠めたシュートは枠を外してゴールラインを割った。


スタンド全体から大きなため息が漏れた。そしてその後大きな拍手がスタンド全体から沸きあがった。
カルチョを伝統として持つ国イタリア。
伝統だからこそ、全ての好プレーに対し敵であろうと味方であろうと評価する。
それがイタリアという国の民族だ。



万雷の拍手の中、カミュ・ファルコーニの表情が変わった。
額、その他体中から油汗が浮き出て体をつたう。体全体が小刻みに震える。




遂に、きた―



前半14分、カミュ・ファルコーニの限界が来た。




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【2012/04/07 05:19 】 | LEGA-CALCIO 2009-2010 | 有り難いご意見(0)
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