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【2017/08/20 03:38 】 |
第33節 Internazionale Milano vs Associazione Sportiva Roma 36 信じ続けて


茜のミドルシュートの跳ね返りをセンターライン付近で確保したティアナ・バイオレットは笑顔を見せると反転、ローマゴールを向いた。





全く表情を変えないまま背中を見せたティアナ・バイオレットを追おうとする森下茜。
だがその進行方向に不意に腕が伸びた。見るとジーナ・デル・サルトが腕を出して首を振っていた。


「アカネ、ここで待ってろ。必ずパスを出す」
それだけ言うと踵を返して自陣に向かって走り出す。茜はひとつ頷くとその場に留まった。


(信用、出来るのか……?!)
ジーナは茜にそう指示しながらも頭に沸きあがる疑問を打ち消せないでいた。
先ほどの騒ぎからずっと、茜は代歩にパスを出していない。いや、むしろ存在していないかのように振舞っている。
代歩も代歩で茜がボールを持っても貰う動きを起こさない。逆に遠くに逃げるような動きをしている。
茜のためにコースを作るといえば聞こえはいいが、ただ気まずくて逃げているだけではないのか?

イルマが交代時、選手たちに伝えた伝言。
ミステルからの指示。



「何があっても、モリシタとシミズを信じろ。そして全員を信じてプレーしろ」



ゴールに向かうティアナ・バイオレットの背中がどんどん小さくなる中、ジーナは立ち止まってその後姿を見送っていた。














ティアナはドリブルでゴールに向かう。
ローマDFであるキッカとパオラはギリギリのDFラインを形成していた為にティアナの突破を簡単に許す格好になってしまっていた。
相手のパスではなく茜のシュートの跳ね返りであるからオフサイドの心配も無い。
パオラ、そしてキッカとふたりの大型DFは強さ高さはあったが速さが足りなかった。ティアナはふたりを置き去りにしながらローマゴールに迫る。目の前にはゴール、そしてアフリカ系黒人であるGKプレシャス・デーデだけだった。
デーデは躊躇無くゴールから飛び出した。

「うおおおおおおおおおっ!!」

デーデが大きな叫び声をあげながら飛び込む。
ティアナの頭に先ほど後半30分過ぎの光景が蘇る。
あの時と同じ1対1。あの時は飛び込むデーデに対しそのまま力任せに打っていった。そして弾かれた。


(……ならっ!)

ティアナがデーデの寸前で急ストップし、反転しながら横にスライドした。滑り込んだデーデは顔を歪ませながら長い腕を伸ばしてティアナの体を捕まえようとするが僅かに足りず。
ティアナの目の前にはもう障害はない。ただ静かにローマゴールが鎮座しているだけだった。


「……勝った……」
ティアナは呟きながら軽い動作で右足を振った。
インサイドで蹴られたボールはゆったりとした動作でローマゴールに向かう。









だが気がついていないことがある。
ティアナはデーデをかわす為にひとつ余計な動作をした。
それは、ほんの僅かな時間を費やしたということ。







決まった、と誰もがそう思った。
だが、ボールがローマゴールに収まる寸前、横から飛び出すひとつの影
滑り込んだ赤いユニフォームの選手がボールをカットする。
ティアナ・バイオレットが信じられないといった風に口をパクパクさせている眼前でその選手はボールを収めたまま立ち上がる。

「まーにあったああ~」

ウィルマ・ビショップは大きくそう叫ぶと、近くにいたキッカ・コスタクルタにボールを送った。
ロスタイムは3分50秒を過ぎ、主審がちらりと時計を見やった。


これがラストプレーだ。
キッカは振り返ると左を走るオーラ・サネッティに向けて大きくボールを蹴りだした。
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【2012/06/10 10:30 】 | LEGA-CALCIO 2009-2010 | 有り難いご意見(0)
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