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【2017/07/25 09:32 】 |
【鋼鉄の巨人】 ウルズ13
【鋼鉄の巨人】勝手にテーマソング(笑)

出航から1時間ほどが経過。
各種レーダーを駆使し、ダーナとのデータを比較しながら蓄積海図データと照合、索敵と同時に海中図を作成している。それら全ての作業が一段落するまでにこれまでの時間を労した。
テッサはふうと息をつくと立ち上がる。

「操艦を中佐に引き継ぎます」
「イエス・マム、操艦を引き継ぎます」
艦長席の隣で直立不動の姿勢を取っていたリチャード・マデューカスが発令所全体に響く声を出す。
テッサは微笑んで艦長席から立ち上がった。
テッサは発令所を出ると真っ直ぐ作戦会議室に向かった。





その頃、キルシェたちは食堂でちょっとした騒ぎを起こしていた。
艦の警戒レベルがレッドからイエローに変わり、少しづつ周りに音が漏れ聞こえるようになり、キルシェと花桜梨は目を覚ました。
そして食堂のドアが開き、カリーニンが先ほどまでと全く同じ表情、小脇に抱えている書類の種類が変わっただけで入ってきた。 そして、その後ろからひとりの女性が続いて入る。
その女性を見た瞬間、キルシェが椅子を蹴り飛ばして後ろに下がり、腰のナイフを抜いた。

「貴様、何故ここに・・・・」

明らかに女性を威嚇するようにキルシェは身構え、構える。カリーニンはその様子に表情も変えず、レイは唖然としていた。

「誰なの、キルシェ・・・」
花桜梨がいつもと同じような口調でそう聞く。だが視線はしっかりと女性に向けられており、何か不穏な動きをした瞬間自分が動けるように準備をした。


「COSMOSのリーダー・・・キルシェたちを陥れた・・・」

以前キルシェたちが「トライデント」と戦った時、敵部隊COSMOSのリーダーだった少女が目の前に立っていた。

「COSMOS・・・」
花桜梨もその言葉を聞いた瞬間、立ち上がって身構えた。


「・・・久しぶりだな、キルシェ・アーカイラム。会いたかったぞ・・・」
栗色の髪の毛をかきあげながら女性が笑う。キルシェと花桜梨は油断なく身構えて距離をとった。
すると、不意に女性が口に手を当てて笑った。

「ふふふ、どうしたんだキルシェ。どうして私がここにいるのかわからないのか?」
女性は深緑の野戦服、「ミスリル」の服を着ている。そして傍らのカリーニンも深く頷いた。

「オマエがテスタロッサ大佐に言ってくれたのだろう?『私たちを人間に戻してくれ』と?」
「あ・・・・・」

キルシェは思い出した。
あの時の戦闘、それに勝利したキルシェは戦闘マシンにされてしまったCOSMOSの兵士をテッサに預け、殺人マシンに成り下がっていた彼女等を人間に戻して欲しいと頼み、テッサも快く了承してくれたのだ。
では?

「私は大佐に名前を貰った、『サーティー・ウォン』というのが今の名前だ」
サーティーはニコリと笑い、キルシェに近寄る。そして右手を差し出した。

「キルシェ、あなたには感謝をしている。私は人間としてここに居れることを幸せに思っている。それはあなたがくれたものだ」
「そんな・・・キルシェは何もしていない・・・」
「そんなことはない」

もじもじと照れくさそうにしているキルシェに向かってサーティーは微笑んだ。

「あなたと出会わなければ私は今でも『殺人機械』のままだった。だから本当に、感謝しているんだ」
サーティーはそう言いながら差し出した右手を下ろさない。だがキルシェはなおも気恥ずかしそうに下を向いている。


「キルシェ様」
様子を眺めていたカリーニンが声を出す。
「サーティーは我々の示した厳しい精神復活プログラムにも耐えて人間性を取り戻しました。そして今では『ミスリル』のSRTにまでなりました。そして・・・」
カリーニンが一旦言葉を切る。
「そして、今回のミッションで彼女はキルシェ様たちと共に参加をします」

「そう、私はSRT所属、コールサインは『ウルズ13』よ」
キルシェは顔をあげた。その視線の先にはサーティーの柔らかい微笑みがあった。

「あなたと戦える事が本当に嬉しい。少しでもあなたの役に立ちたいの・・・」
キルシェは差し出された右手を見下ろし、だがクルリと背を向けた。
サーティーの顔が曇った。

「悪い、サーティー。だが言葉だけでは何一つ信用できない」
「・・・・わかったわ、キルシェ。それなら任務の中で証明するわ」

サーティーは残念そうな顔をキルシェに向けたが、軽く首を振るとまたニコリと微笑んだ。


そしてサーティーを加えた一行はカリーニンの案内の元また別の場所に向かっていた。
先ほどまでいた食堂より2ブロックほど離れた場所にある部屋。入り口のプレートには「作戦会議室」と書かれていた。 中に入るとテッサが既に待っていた。



「ようっ!キルシェ」
待っていたのはテッサだけではなかった。キルシェはもう一度驚愕の表情を作る。

「な、ナユ! なぜここに??」
そこにいたのはTMFA副会長でありLCC代表取締役であり実質キルシェの保護者でもある神谷菜由だった。
菜由はLCC出資者であり友人でもある伊集院レイに向かっても笑顔、そして右手を差し出した。

「ビックリした?ちょっと先に乗せてもらってたのよ」
レイも多少驚きながら菜由と握手を交わす。キルシェは未だに口をパクパクさせている。

「ごめんなさいねヴァルキリー。彼女がどうしてもって言うから、レイさんと同じ条件で同行をお願いしたのよ」
テッサが軽く微笑んでそう答えた。
レイと同じ条件ということは、やはり作戦活動に口出しをしないことを条件にしているのだろう。
キルシェは驚愕の表情から口を膨らませる。

「まったく、驚かせるなんて趣味が悪いぞナユ……」
「あははっ、ごめんごめん」
不機嫌な様子のキルシェにまったく頓着せずに菜由は笑い飛ばしている。


「さて、お揃いのようですので今回の作戦のブリーフィングを開始します」
テッサが高らかに宣言した。



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【2012/07/23 11:22 】 | Killshe's story | 有り難いご意見(0)
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