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【2017/05/24 22:23 】 |
差を自覚することは誇るべき事だ


編成会議から2日後、スポーツ新聞におおきな見出しが。

「相沢ちとせ、アメリカから凱旋帰国しSCM入りっ!」


それを見た暁美ほむらは苦虫を噛み潰したような顔をした。





「あ、ほむらちゃんはポジションがかぶるから…」
そんなほむらの様子を鹿目まどかは心配そうに覗き込む。いくらユースからトップに上がったばかりだといっても最終的に目指すのはレギュラーポジションであり。ほむらにとってはちとせの加入はその目標に対する障害が増えたという事なのだ。

「…うん、大丈夫。絶対諦めないから」
「そうだよほむらちゃん。お互い頑張ろう」


空元気に違いないところではあるがまどかの励ましにほむらは笑顔で応える
「だな、私は都さんとか茜さん、それにもうすぐ忍選手も復帰するしワントップが多いからきびしいんだよねー」
「あはは、私も代表常連の草薙さんもいるしサイドだったら珠姫さんもいるから普通じゃ無理だよねえ」
「あら、私に頑張れっていったまどかは諦めるの?」
「いやっ!勿論頑張るよ。いつか一緒のピッチに立ちたいから」
「…まどか…」




「やあ、みんなおはよー」

と、百合なメルヘンになりそうなところで飛鳥が登場。今日はいつものトレーニングウエアではなく、白のワンピースに白い帽子、大きなスーツケースを持っている。

「へへーん、今からイタリア行くのですよ。チャンピオンズリーグのとセリエAのチケット菜由さんに取ってもらったのさ」

この後なるみと合流し関空から直行便でローマに行くらしい。関空で更にリーグの友人と合流すると、聞いてもいないのにべらべらしゃべるあたりがいかにも飛鳥らしいところだ。

「うまくいけばそのあとローマの練習も見せてもらったり参加できたりするかもだしねー楽しみだよー」


3人にとってはまるで異次元の会話のようにも聞こえる。
やっとトップにあがったばかりでヨーロッパとかはスケールが大きすぎる。こんなところでも差を痛感してしまう。



「あ、そうそう今後の予定なんだけどね。あと1ヶ月はオフだからみんなも一応オフね。練習したければ下の事務所に言えば備品倉庫の鍵はいつでも出せるけどグラウンドは芝の張替えしてるから使用禁止ね。あと知子コーチはいつもいるからね」

ちゃっちゃと必要事項を言うと右手をひらひらさせて飛鳥は出て行った。室江5人組もいなくなっている。寮にはまどかたち3人だけが残る形になった。


「・・・練習、する?」
「でもグラウンド使えないって」
「サブコートは使えると思うから・・・」

3人は立ち上がる。オフだからといって休んでいてはいつまでもトップの人たちに追いつけるわけはないのだ。



この間の自主練でわかったこと。
全ての動きがユース時代より速い。リズムもそうだが動き出しやトラップから蹴りだしのタイミング含めて全てが速く正確。
まずはこれに追いつけるようにしなければ何も出来ない。

まどか、さやか、ほむらはそれを意識しながらパス交換をする。だが速さを意識すればするほど正確さが失われ、正確さを気にすれば速度が伴わない。1時間ほどやったが結局何も変わらなかった。



「どうしてもうまくいかないね…」
「うん、いきなりうまくなるのは無理があるのかなあ…」


それほどトップの経験はユースと違うのか?
ユースの時だってできる事を一生懸命やってきてたし、それは自負している。
だからこそ認められてトップへの昇格も果たしている。
でも練習に参加する前から差を見せ付けられて、どうすればいいのかわからないのだ。



「ねえ」
まどかが口を開いた。

「知子コーチ、いるんだよね。相談してみようよ」











「ふうん、なるほどねえ」
事務局に詰めていた川田知子コーチは相談にきた3人を笑顔で受け入れた。選手が使用するミーティングルームに招き入れると3人がそれぞれの想いを口に出した。

「トップの選手たちと自分たちの差が自覚できるのは素晴らしい事よ。そこは誇っていいわ」
「誇るだけじゃダメなんです。少しでも追いついておきたいんです」

知子コーチは少し考えてからニコリと笑った。
「わかったわ。じゃあ特別メニューを組みましょう」
その言葉に3にんの顔が明るくなる。だが知子コーチはそれまでの笑顔を引っ込めて言葉を続ける。

「でもこのメニューは正直厳しいわよ。耐えられる?」


3人の心は決まっていた。同時に頷いた。
強くなりたい、うまくなりたい。



だが3にんはその後知子コーチの「厳しい」という言葉をおおいに実感する事になるのだが、それは次の話で(笑)
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【2011/07/10 11:07 】 | Others League | 有り難いご意見(0) | トラックバック(0)
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