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【2017/04/24 00:51 】 |
1回戦 AS Roma vs Valencia CF 2nd Leg 7



ピッチ上では120分間戦い続け、攣った足を伸ばしたり芝に倒れこんだり監督にPKキッカーの順番の指示を受けたりするものと様々だった。

Bucchiiは膝を抱えて座り込むカミュ・ファルコーニの元に歩み寄った。


「疲れたか?」
「そりゃ、120分やるなんて初めてだったからなー」

だがカミュは嬉しそうに顔を上げた。

「でも凄い面白かったぜ。もっとこんな試合やりてーな」


これこそがカミュの成長であり、本人だけがそれに気がつかないのが何か面白い。Bucchiiは含み笑いをした。




 


監督の指示を受けたコーチ橘恵美が主審にキッカーの順番を告げに行く。
両チームのキャプテンがコイントスで順番を決める。ヴァレンシアサポーター側ゴールにて、ローマが先に蹴るということになった。





ローマの最初のキッカーはキャプテンのジーナ・デル・サルト。
試合でも大抵のPKキッカーも務めており、練習は欠かしたことはない。

歓声の渦の中、ボールをセット。助走をつけるために少し後ろに下がる。
ヴァレンシアのGKはイザベル・ガルボ。PKはかなり得意という風に聞いている。180センチの巨体が大きく両腕を広げると、全てのシュートが止められるという錯覚に陥りそうになる。


(いや、弱気になるな。PKは元々キッカーが圧倒的有利なんだから)
ジーナは自分に言い聞かせるようにしながらボールに駆け寄る。イザベルはぐっと腰を落として備えた。

キック。
イザベルはインパクトの瞬間まで目を見開く。軸足の向きは左。


右だっ!


右隅に蹴られたシュート。イザベルが横っ飛び、伸ばした左腕がボールをかすめてポストを弾いた。
シュート失敗。

イザベルがガッツポーズをしながら仲間たちに駆け寄る。対してジーナは肩を落として仲間たちの元へ。

「平気平気、まだ1本目」
茜の励ましに乾いた笑顔を見せながら肩を組むイレブンに混じる。
ヴァレンシアのキッカーはモニシェ。やはり最初のキッカーは信頼の置ける人選だ。


セットして笛が鳴った瞬間、モニシェは殆ど助走なしに蹴る。ボールは右隅に吸い込まれた。デーデは逆の左に跳んでしまった。


ローマ2人目はアギー・バック。
無表情でゴールを見やり、笛の音の瞬間助走をし何の躊躇いもなく蹴った。右隅。
イザベルは反応したものの追いつかずネットが揺れた。
大歓声、アギーは珍しく右手を高々と上げて歓声に応えた。

ヴァレンシア2人目はレニール。正面上に蹴られたボールはクロスバーを叩いてゴールに収まった。レニールは心臓をおさえてほっとしたポーズをした。




ローマ3人目は清水代歩。
イザベル・ガルボは両腕を広げて威嚇しながら代歩のデータを頭の中で整理していた。
(ローマに来てからはPKを蹴ったのは1回だけ。その前のキャリア、アスコリでもあまり蹴っている印象はない)

数度のPKのコースもそれほどギリギリを突いてくるわけではないが、その決定率は100%。外したことがない。

(ギリギリを突かないなら軸足の動きを見て動いても十分間に合う)



笛の音が鳴り、長めに助走を取った代歩がゆっくりとボールに向かって走り出す。そしてショットッ!!


軸足は右、だから左っ!
ボールは左に、イザベルも完全に読んで跳ぶ。ボールに向かって腕を伸ばし、


(止めたっ!)


思った瞬間ボールが伸びる。スピードを増したシュートが腕の動きをかいくぐってネットを揺らした。
歓声の中代歩が右腕を振り上げ仲間たちに駆け寄る。茜が代歩を抱きとめた。


(手元で急に伸びた。あんなシュートは初めてだ…)
イザベルは手のひらを見ながら何度も首をかしげた。


ヴァレンシア3人目はシェイラ。デーデは腕を広げる。

(そろそろ止めないと、蹴る人たちにもプレッシャーになる…)

ぐっと腰を落とす。笛の音が鳴り、シェイラがゆっくりとした動作で助走。右足をボールの横に置いた。


(右足?シェイラは右利きじゃないのか?)


これはフェイント、シェイラはその場で足踏みするように今度は左足をボールの横に置き、キック。勢いは衰えるが正確にコントロールされたシュートが左隅を狙う。

デーデはタイミングを外されながら何とか体勢を整える。それもシュートの瞬間利き足について気がついたおかげだった。
ボールに向かって横っ飛び、そして握り締めた拳で弾き飛ばした。
デーデは両腕を大きく振り上げてガッツポーズ。歓声が応える。


3人目まで終わって2-2
ローマ4人目のキッカーはカミュ・ファルコーニだ

(ファンタジスタ…でもPKにまでファンタジーはありえないよね)
イザベルはぐっと腰を落として備えた。笛の音で助走を取り、


右足をボールの外側に置いた。

(外側?)
イザベルは混乱した。カミュの左足が軸足の後ろを巻くようにボールに伸びる。


(ら、ラボーナキック…)

きちんとコントロールされたボールが右隅に収まった。イザベルは一歩も動けなかった。



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【2011/07/17 11:09 】 | Champions League | 有り難いご意見(0) | トラックバック(0)
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