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【2017/10/23 13:29 】 |
憧れや夢が近くなったら、それはとっても嬉しいなって


私が初めて女子サッカーというものを知ったのは小学校のとき。
親友のさやかちゃんと一緒に冬の埼玉スタジアム、第1回ダイヤモンドカップ日本対イタリアの試合を見に行ったときでした。

さやかちゃんはその前からTMリーグという女子サッカーに夢中でしたが私はどんくさくって運動もあまり得意じゃなかったのでさやかちゃんが熱心に話してくれるのを聞くだけでした。

だからその試合だって、さやかちゃんが誘ってくれなかったら絶対行かなかったし、テレビも見てなかったと思います。
でもその試合、イタリアの小さな銀髪の子が2点を決めて試合が決まったと思ったけど後半日本が1点、また1点と決めて同点。そして最後は延長戦で逆転。スタジアムは歓喜で沸きかえっていました。
さやかちゃんも大喜び。そして、私も…


あの試合を見なかったら、今の私はいないと思います。
私に勇気をくれた、あの青い選手たち


目を閉じればいつだって、その姿を思い出せます








主審―今回はTMFAに頼んで急遽派遣してもらったB級審判―が笛を吹いて試合開始。
田園調布のフレイムハートとレイミがボールを触って後ろに戻す。ミヤミヤ―宮崎都―がボールに向かって突進。受けた古式が右サイドにロングボール。左サイドを走る片桐優姫を狙うがタマちゃん―川添珠姫―がカットする。

と、ここで前に出ずに中央の草薙に横パス。草薙からサヤ―桑原鞘子―に繋ぐ。
DFラインで慎重に回し始めた。




「どう思う?」
田園調布の監督、謝華が隣でやはり今季からコーチを務める小野寺桜子に聞いた。桜子は少し考える仕草をしたあと、ひとり頷いて口を開いた。

「アタシは一昨年何度もSCMと戦った。その経験と去年の最終戦のSCMを観ての予想だけどね」

そこでもったいぶって言葉を切る。

「多分、今のあたしらじゃ100回やって100回負ける」

謝華は目を見張って桜子を凝視した。

「それくらいの実力差はあるよ。伊達にトップで優勝争いを何度も経験してるチームじゃないよ。本当にSCMは強い」
「でもね、無駄じゃないんだよ。負けることで見える現実があるし、それを埋める為の道も出来る。アタシは今日それを教えたいんだよ」
そう言った桜子の顔は、とても晴れやかだった。だがその顔がすぐに豹変、悪戯っ子のような笑顔になる。


「でも、負けるつもりで選手を送り出してないけどね」





サヤがアンカーのキリノ―千葉紀梨乃―に縦パス。キリノは左のなるみに繋いで前線に走る。
里仲なるみの主戦場は守備的中盤であるが、正直SCMの守備的中盤は選手があぶれ気味だったりする。
だからなるみはサイドバック、はたまたセンターバックもできるように経験を積んでいる。彼女なりにドイツに移籍した咲野明日香というマルチプレイヤーの跡継ぎをしようとしているのだろうか。
田園調布の彩京朋美がチェックに走るがそれを上体の動作だけでかわすとライン際に縦パス。綺麗に左サイドの川崎忍に繋がった。
ここから中央の本田飛鳥に繋ぐ横パスを、狙っていたであろう田園調布祇条深月がカット。速いボールを前線に繋ぐ。中盤で受けたのは氷室。トラップして前を見た。



「忍さんっ!!」
「ああ」

すすっとDFラインが前に動く。
田園調布のツートップレイミとフレイムハートは裏に置き去り。そこに氷室からのスルーパスが飛んだ。


線審の旗が前に突き出る。主審の笛、オフサイドだ。
サヤと草薙忍は笑顔でハイタッチ。残されたレイミとフレイムハートは愕然の表情だ。








「すごい…」
ベンチでそれを見た鹿目まどかはベンチから腰を浮かせた。
完璧なタイミングのオフサイドトラップ。多分田園調布のFWはラインが上がったことにすら気がついていなかったかもしれない。


ダイヤモンドカップを見たあと、まどかは女子サッカーに夢中になった。
元々男子に混じってサッカーをしていたさやかに頼んで1から教えてもらった。
中学に上がり、巴マミと知り合いますます女子サッカーにのめりこんだ。
そしてSCMユースセレクションにさやかとほむら、そしてまどかの3人で合格。それからは畏敬の対象がSCMトップチームの選手たちに移っていった。



すごい、私も、あの人たちと一緒に…
とっても凄いあの人たちと一緒にやりたい
あのピッチに、立ちたい



羨望の眼差しを見つめるまどかを、更に横から見るのは神条芹華。

(あのプレーを凄いってわかるお前も、実はすごいのかもな…)


まどかにとって、憧れが、夢が目標に変わった瞬間。
それは、とっても嬉しいなって



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【2011/08/17 20:56 】 | Others League | 有り難いご意見(0) | トラックバック(0)
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