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【2017/07/25 09:26 】 |
走る群狼


「ふう、上手くいったからいいけど、4バックでオフサイドトラップは怖いですね」
ため息を吐いた川田知子に松原聖は笑いかける。

「そう?サヤはちゃんと見えてたみたいだけど?」

あの場面、トップ下の田園調布氷室がボールを受けた時点でツートップにスルーを出す確率が7割強だとしても、もしかしたら個人突破をかけてきた可能性は否定できない。
だがサヤは見えていた。
あの瞬間、横からなるみ、後ろからキリノが氷室を囲もうとしていた事を。
だからこそのオフサイドトラップ。なるみがDFラインに関わっていないから実質サヤ、草薙、タマの3人がコントロールでそれほど難しい事じゃなかった。

「やっぱり、あのふたりは外せないわねえ」

周りを見て指示を出せるサヤ、そして後輩に指示を任せて自身の仕事をきっちりこなせるベテランストッパー草薙忍。
今季もこのふたりがSCMのDFラインを支える背骨になるのだろうか…





SCMボールで試合再開。
田園調布ツートップの動きが少し緩慢になっている。
先ほどの鮮やかなオフサイドトラップに警戒する心が勝っている。その警戒心が果敢な飛び出しを控えさせている。
もしそこまで考えてのプレーだとしたら、桑原鞘子はとんでもないラインコントローラーだが。




右のタマにボールが渡った。タマは少し凸凹のあるピッチを気にしながらもサイドライン際をドリブル開始。
ハーレンジャパンのサイドを任されているTMリーグトップレベルのサイドアタックが火を噴くか。
が、田園調布右サイド片桐がチェック。タマは意外に早く諦めて中央のキリノに戻す。

キリノが中央に縦パス。受けたのがキャプテンである本田飛鳥。すぐさま田園調布祇条がマーク。飛鳥はそれを嫌がるようにボールを持ってバックステップ。中盤トップ下の氷室も囲みに参加した。




「うん、飛鳥ちゃんはわかってるねー流石」
「何がですか?」
機嫌よさそうに呟く聖に聞くのが知子。



「ここが勝負どころだってことがね」




(守備で主導権を握れたのは大きいけど、田園調布の守備も手馴れている印象。だからこの段階で…)


飛鳥は祇条の足の隙間を狙って前線に縦パス。祇条がパスの行方に視線を向けた瞬間その死角から前に抜ける。
前線で受けたのはミヤミヤ。だがその動きを見てダイレクトでボールを叩く。

ワンツーで飛鳥がノーマークで受けた。


(ここで攻撃でも主導権を獲るっ!!)



飛鳥がドリブルでエリア内に侵入。ミヤミヤが、そしてその裏からちとせも侵入してくる。キリノはペナルティ・アークでミドルを狙う体勢。
田園調布の古式とCB龍宮寺が囲んでくる。飛鳥はアウトサイドでボールを左に叩いた。
そこに飛び込んだのは川崎忍。
サイドの彼女が中央に切れ込みながらエリアに侵入。それを受けてシュート。GKが何とか手に当てたがはじけたボールはゴール中央に突き刺さった。

前半11分、SCMが幸先の良い先制弾を決めた。



「うん、これがワントップのいいところよね」



ワントップという布陣はそのたった一人のFWに得点を全て任せるという事ではない。
FW一人を最前線に置いてその後ろから選手がどんどん波のように押し寄せる。飛鳥が中心となった攻撃はこの布陣のいいところを凝縮したような形だった。
逆に田園調布の選手たちにしてみればあとからあとから選手たちが沸いて出てくるといった印象を受けただろう。


これで攻撃の主導権もSCMが握った。
つまり試合の主導権全てをSCMが奪ったということだ。
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【2011/08/18 20:08 】 | Others League | 有り難いご意見(0) | トラックバック(0)
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