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【2017/05/23 02:25 】 |
試合前のちょっとしたこと


SCMボールからのキックオフ。都がちょんとボールをつつき、ほむらが左サイドに大きく蹴りだした。
走りこむ忍だったがSNA春野がそれをカット、サイドラインに切れた。

スローインから再開。珠姫が忍に出して後ろの飛鳥に送る。飛鳥はルックアップし中央ほむらに出す。
SNAヒフミがマークに来るがほむらは殆どそちらを見ずに反転しヒフミのタックルをかわして左を走りこむ珠姫に鋭いグラウンダーのパスを出した。
SNA守備陣の隙間を射抜くパスは見事に珠姫の足元に入り、サイドを抉ってクロス。ファーサイドから飛び込んだ芹華が左足で合わせるが右ポスト僅かに外れた。

開始2分の攻撃。
無駄のないシャープな連動を見せたSCMに対しSNA選手たちは息を呑み、そして気を入れなおした。



「ほむらちゃん、落ち着いてるね」
まどかが感慨深げにそう呟く。隣の草薙忍も安心したように頷いた。

「あれみたら、ちょっと心配しちゃうよね…」

それは、キックオフ前の事だった




まどかとさやかは開始前の練習に姿を見せないほむらの姿を探していた。
ふたりにはこれに覚えがあった。

「もしかしたら、ほむらちゃん…」
「開幕スタメンなんて、あいつには大きすぎるプレッシャーだったかもだしね」

そう言いあいながらロッカールームとピッチを結ぶ連絡通路を走る。
中学時代からの付き合いであるふたりは知っていたのだ。
ほむらの大きな変化に




「大丈夫かよっ!おい」
二人の耳に声が飛び込んできた。声がするのは女子用トイレから。まどかとほむらは顔を見合わせてからトイレに飛び込んだ。
そこには心配そうな顔をして顔を覗きこむ草薙忍と、
涙目になりながら首をイヤイヤ振っているほむらの姿が。


「ほむらちゃんっ!」
まどかがトイレに飛び込み、叫ぶとほむらが顔をあげる。いつものクールで冷たい印象すら抱きかねないその表情は姿を消し、代わりに内気で怯えたように泣いている表情。

(ああ、やっぱり……)
さやかは首を振った。

「か、鹿目さんっ…!」
ほむらはすがるような声を出す。両手を胸の前にあわせ、足は内股になって小さく震えている。あまりにいつもの姿とかけ離れているので草薙忍は唖然としている。
「忍さん、すいません」
まどかは忍とほむらの間に割り込んだ。そしてほむらと正対する形を取る。ほむらはまどかの顔を見て安心したような、でもいまだ怯えたようにもじもじと体をくねらせる。

「大丈夫だよ、ほむらちゃん…」
「で、でも鹿目さん… 私スタメンなんて絶対ムリっ!私ひとりじゃ出来ないよ…鹿目さんもついてきてよ……」

やっぱりだ

まどかはゆっくりとほむらに近づく。ほむらは嫌がるように後ずさる。だがすぐにほむらの背中はトイレの壁にあたり、下がれなくなった。
まどかは両腕を広げ、ゆっくりした動作でほむらを抱きしめた。

ほむらの背中に腕を回し、強く抱きしめる。最初こそほむらはそれを解こうともがいたが、すぐにおとなしくされるがままになる。


「大丈夫、大丈夫だよほむらちゃん…」
「か、鹿目さん」
「ほむらちゃんなら絶対出来る。私ちゃんと見てるから…」


何分ほどそうしていたのだろうか。忍はその光景を唖然としたまま見ていて、さやかはトイレに誰も来ないように見張っていた。
「大丈夫、大丈夫……」
まどかはほむらの耳元にそう呟き続けている。



「まどか」
不意にほむらの声がした。まどかは顔を上げてほむらを見た。そこにいるのはいつもの冷静沈着でクールな装いの暁美ほむらだった。

「もう大丈夫よまどか。世話になったわね」
まどかは安心したように腕を解く。ほむらは長い髪を右手でかきあげた。

「草薙先輩、お見苦しいところを見せてしまってすいません。もう大丈夫ですから」
ほむらは優雅な動作で頭を下げた。事の次第についていけてない忍はかくかくと首を縦に振った。次にほむらはさやかに視線を向けた。

「美樹さやかも、世話になったわ。どうもありがとう」
「へっ、あんなので試合に出られたら困るしね」








SNAのゴールキックで試合再開。熊野の長いボールがセンターラインを越えてSCM陣内に伸びる。空中で紀梨乃とSNA山口が競り合い、紀梨乃が頭で叩いたボールを飛鳥が確保。一旦後ろの密に戻す。
SNA沢渡がボールに向かうが密は横の鞘子に渡す。そうして一旦試合を落ち着けた。

「なあ、結局あれはなんだったんだ?」
草薙忍が隣のさやかにそっと耳打ちをする。一応まどかとさやかの頼みでこのことは秘密にしているからだ。

「…えーとですね、言うなれば『メガほむモード』とでも言えばいいのかな?」
「メガほむモード??」
「まあ、今度ちゃんと説明しますよ。いつまでも秘密にしておくわけにもいかないですし」
草薙は首をかしげながらも頷いた。まどかは既に試合に集中、大きな声で声援を送っていた。


「ほむらちゃ~ん、がんばってー」
まどかの声にピッチ内のほむらがベンチを見る。そしてまどかに軽く手を上げてから前線に向かって走った。


(ま、まどかが私に声援を…私にだけ声援を送ってくれたわっ!ナニコレ凄い萌える、いや燃えるんですけどどうしましょっ!)

顔を赤らめながらプレーしているほむらをみて、どっちでもいいんじゃないかなとか思ってみたりして(笑)



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【2011/09/18 10:16 】 | Others League | 有り難いご意見(0) | トラックバック(0)
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