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【2017/05/24 22:30 】 |
初出場初得点の巻


『後半15分を過ぎて0-1。SCMがリードのまま進んでます』
『はい。前半の優勢でSNA大差もあり得ると思ってましたがここ一番の爆発力は流石としか言えませんね』
『そうですね。…おっと20番暁美からのパスを受けた宮崎が倒されて…あーファウルですね桜町痛恨ですね、PKですよ』
『前半の失点以降少し1対1が雑になってましたからね。チャレンジリーグでは見逃してくれていたかもしれませんがちょっと注意が足りなかったですね』
『イエローカードが出ましたね。この試合両チーム通じて初めてのカードです』

『えー、蹴るのは宮崎じゃないですね。どうやらキャプテンの本田飛鳥選手のようです』
『ここを決めるのは大きいですからね。確率の一番高い選手が行くのはセオリーですね』
『本田選手、助走から…決まった、ゴールっ!!0-2でSCM2点リードです』






「ふう、最初はどうなるかと思ったけど何とかなったわね」
2点差がついて多少安心したのか松原聖―ペンギンver.―がため息混じりにそう言った。
そして後半開始早々からアップを始めていた控え選手の中から江藤和代を呼んだ。


暴力シスター江藤和代。鍛え上げられたフィジカルが武器のストッパー的サイドアタッカー。守備力の割に攻撃力が足りないせいか試合の締めで使われるパターンが圧倒的に多くスタメンというタイプではない。丸井高校出身の割に小野寺桜子にはあまり認知されていないらしい(笑)

後半19分、20番暁美ほむらと交代。
肉体改造で90分間走り続けても大丈夫なほどのスタミナをほむらは持っているが初めての試合出場という緊張感もあり、既に顎があがっていた。ライン際でふたりはハイタッチし、ほむらはピッチに向き直って一礼。ベンチに戻った。

「おかえり、ほむらちゃん。すっごくかっこよかったよっ!」
「ありがとうまどか。あなたの応援はやっぱり心強いわ」
ほむらはペンギン監督の元に行く。右のひれを差し出されたほむらは困惑しながらそれを握った。

「良かったわよ。今後は緊張でスタミナ配分を間違えないように注意ね」
「はい、ありがとうございます」
「シャワー浴びてきなさい」

ほむらはもう一度頭を下げてロッカールームへ。
ピッチ内は入った江藤が右のサイドバックの位置に。その場所だったなるみがアンカー、そして紀梨乃と飛鳥がセンターハーフと基本陣形に戻してきた。

0-2と2点リードの状態になればリスクを負ってまで攻める必要も無い。相手は今までよりリスクを負って攻めて来るんだからしっかりと受ければノーリスクでチャンスも貰えるだろう。
そして、こうなればチャレンジもできる。


「さやかー、出番よー」
次にペンギン聖が呼んだのは、美樹さやかだった。









「いい、交代は川崎の忍ちゃんと。ポジションはそのまま左サイドね」
「はい」
さやかは真新しいジャージを着て少し上気させた頬で頷いた。
「右の芹華とのバランスも考えつつだけど、いけるときはどんどん前に出ていいからね」

26分、再び交代。11番川崎忍に代えて14番美樹さやか。


『えー、この選手も暁美選手と同じ今季からユース昇格の選手ですね』
『暁美選手の働きは及第点でしたし、こちらも期待ですね』



さやかがピッチに入り、川田コーチは手前サイドの芹華を呼んだ。
「いい、美樹さんかなり前目にでると思うから悪いけどこっちサイドは自重で。あとタマにも後ろのフォローお願いって伝えて」



試合再開、SNAは攻撃するしかない状態であり、ハイリスクで攻撃的に振った。
CBのロナ・ダンガードに代えて左京イン。その左京と滝沢のツートップでリピンスキーと沢渡のダブルトップ下の4-4-2に組み替えてきた。

「さやか、まずは受けるからねっ!」
「はいっ!」

リピンスキーから今度は右の春野に繋いできた。当然交代したばかりのさやかの穴を狙ってのもの。さやかもそれは折り込み済みであり、飛鳥の言葉通りまずは守備で受ける事を意識。アンカーのなるみも遠目にフォローの体制。
が、そこは元々FWであり春野のステップに簡単にあしらわれて抜かれる。しかし抜いた瞬間春野の目の前に珠姫がチェック。春野はそれを嫌がって戻す。
次は沢渡から前線の滝沢に楔のパス。滝沢がダイレクトにはたいて左京。更に詰めたリピンスキーに繋ぐがアンカーのなるみがそれを阻む。


『SNAは厳しいですね』
『ええ、キープはさせて貰えるけど深い位置まで運べないですね』




後半35分をまわる。相変わらず歓声は大きくSNAの選手を鼓舞するのだが冷静に守備をするSCMの牙城を崩せない。
ここでSCMが最後の交代枠を使う。9番宮崎に代えて12番の一文字茜。
一文字茜は高さは無いが一瞬のスピードと両足から放たれるキャノン砲が武器。スタメン出場こそ少ないがここぞという時に得点を挙げる大事なスーパーサブだ。
この時間帯から効果的に崩せないSNAはパワープレイに入る。
CBの桜町は前線に固定し3トップに変化。SCMは上背の無いなるみのかわりに紀梨乃がアンカーにチェンジし備える。





『このポジションチェンジがSCMの特徴であり最大の武器ですね』
『なるほど』
『特に中盤の選手たちがある程度どこでもこなせるユーリティを備えているため、刻々と状況の変わる展開に応じて自在に選手の位置が変わるんですよ。この辺は松原聖監督が3年間かけて築いてきた強さの秘密ですね』






低い位置からのロングボールがぽんぽんと放り込まれるが鞘子を中心とした守備陣がそれを跳ね返す。
そして41分、最後の転機が訪れた。

右サイド春野がさやかのマークをかいくぐりながらロングボールを入れる。左京がゴール前で合わせるが張り付いた密に阻まれる。クリアボールを右サイドバックの江藤が受けた。その視線が前方に注がれた。
中央から近寄ってきたアンカーの紀梨乃にパス。紀梨乃からなるみ、そして飛鳥と細かく繋いで飛鳥から逆サイドのさやかにロングボール。長短を織り交ぜたパスは基本的に相手をかく乱させる。
さやかが数歩ドリブルし中央ペナルティ・アークの茜に楔のパス。出した瞬間さやかはエリア内に切れ込む。
茜はDF催馬楽のマークを背に受けながら後ろに戻し、反転しエリア内に。受けた飛鳥が意表をつくミドルシュートを打ち込んだ。
GK熊野が腕を大きく伸ばしてスーパーセーブ。だが弾かれたボールに詰めるのはさやか。
ボールに体ごと飛び込んだダイビングヘッド。さやかの体とボールは同時にSNAゴールネットに絡まった。

後半41分、美樹さやかが公式戦初出場し、更に初ゴールを挙げた瞬間だった。




『試合終了、桜花杯1回戦ファーストレグ。SNA対SCMの試合は戦前の予想通りSCMが強さを見せ付けての勝利。セカンドレグに向けて大きな1勝を挙げました』
『SNAもよくやったと思いますよ。でも先制点のあと、修正が効かなかったのが大きいですね。やっぱり経験の差があらわれたといった感じでしたね』
『残念ながらお時間となりました。ここまでのお相手は実況のジョン・カブラと』
『神戸留美でした』
『ではまたの機会に、ごきげんよー』

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【2011/09/18 23:22 】 | Others League | 有り難いご意見(0) | トラックバック(0)
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