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【2017/10/23 13:30 】 |
第31節 AS Roma 対 Lazio 5 それぞれの思惑


前半45分を告げる笛が鳴り響き、両チームの選手たちはロッカールームに向かう。
結局前半は両チーム共散発的なチャンスを演出したに過ぎず、何と言うか様子を伺いあうといった様相を呈していた。






「おーっし、先制できれば御の字だったが得点を許してないのはいい事だ」
ローマ監督Bucchiiは開口一番笑顔でそう言った。

「キッカ」
監督に呼ばれたキッカ・コスタクルタはびくりと体を震わせてから顔を上げた。

「途中からラインDFをやめてスイーパーシステムにしたのはどういう訳だ?」
ローマの通常は4バックでのラインDFであり、DFリーダーのキッカがそれを統率する。だがこの試合では前半15分過ぎからそのラインDFをやめ、パオラをDFアタッカーに配してのスイーパーシステムに変えていた。
Aに昇格する前のローマではこのDFシステムを通常使用していた事もあり、移行に関して特に不具合は出なかったが。


「…えっと、向こうのFWがやば過ぎて……あのままラインDF続けてたら間違いなく裏を取られてるって言うか…」
キッカはしどろもどろにそう答える。試合中や普段の態度はDFリーダーらしく頼れる存在なのだが、喋りだすとその威厳があっという間に崩れだす。よく言えば「言葉よりも行動で示す」タイプなのかもしれない(笑)

「いや、別に問題視してるわけじゃないんだ。理由があって、きちんと判断できているならいい。この調子で後半も頼む」
意外にあっさりと言われたキッカは逆に狼狽した。キッカの隣のパオラが彼女の肩をやさしく叩く。
監督のお墨付きも貰ったことだ。後半も絶対に守りきる。


「さて、そんじゃ……」
「…提案する」
Bucchiiがそう言いかけたときに選手たちの中から挙手と声が上がる。見ると立ち上がったのはアギー・バックだった。

「言ってみな」
「ありがとうございます」
アギーは監督に恭しく頭を下げた。日本文化に憧れるアギーはお辞儀という日本独自文化もマスターしている。彼女の夢は通訳になって秋葉原に住むということらしい(笑)

「チャンスが作れてないのはサイド攻撃が不発だから。左はサネッティがアルデンテに押さえ込まれているし」
「ぐ、それを言うなよ……」
アギーの指摘にオーラ・サネッティが頭を垂れた。
「いいの。サンドがきちんとフォローしない時点で無理だから」
「アタシに振るのかよっ!」
不意打ちを食らったサンド・フィオーリが叫び、選手たちから笑いが漏れた。

「私の右だってローザの攻め上がりで数回チャンスを作っただけ。だから―」
アギーが前に出て、恵美の持つホワイトボードのマグネットを動かした。

「後半、私とアカネがポジションチェンジ。アカネが右サイドでチャンスを作れるようにする」
その言葉に選手たちからほう、という声が上がる。
「で、でも私サイドなんてあんまりやった事ないけど……」
「大丈夫、いつも私だってサイドの仕事わかってないから問題ない」
「いや、問題ありありだろお前ら」

どっと室内が笑いに包まれる。茜は顔を赤くし、アギーは無表情を貫いている。

「ま、いいんじゃねえか?サイド攻撃を目指しながら所々でカミュなり清水なりを使えば幅が出来る。ただ森下もアギーもチェンジして固定するってんじゃなくて時々でポジションを入れ替える方がいいな」

Bucchiiの補足の言葉にアギー、茜のふたりは頷いた。Bucchiiはオーラに目を向けた。

「オーラ、お前の左だって貴重な起点になるんだぜ。いつまでもロートルに押さえ込まれてんじゃねーよ」
「うん、頑張る」
オーラは何度か小さく頷いてから拳を握った。Bucchiiはそれを見て笑顔になった。



「よしっ!あと45分きっちりやってきっちり勝ってこいっ!!」
「「「「はいっ!!!」」」」


















一方こちらはラツィオロッカールーム。監督であるアルベルジーノは選手たちを見渡した。

「ふむ、やはりローマは強いな」
そう言ってからコーチの持つ大きなホワイトボードに赤ペンで線を刻み始める。

「いいか、ローマの左はアルデンテが封じているがその後ろのサイドバックフィオーリがしっかり蓋をしている。ニキータひとりでは辛かろう」

「いえ、私はそんな…」
反論しかけたニキータ・アルデンテをアルベルジーノは右手で制する。
「だからその右の隙間をリリカに掻き回させる。うまくフィオーリを連れ出せばスペースが出来る。それならいけるなニキータ?」
監督の言葉にニキータは強く頷いた。

「シルビアはアンジェリカへのパスを狙いすぎだ。ミドルだって狙えるときは狙え。アンジェリカは裏を意識しすぎだ。お前の武器は裏を狙うだけじゃないだろう?」

アルベルジーノはそうやって次々と選手たち一人ひとりに指示を出していく。そして支持が全て終わると選手たちを手招き。小さな円陣を組ませた。


「いいか、この試合に勝てばスクデットも見えてくる。負ければ今年もスクデットはお預けだ。もう何年もお預けするのはまっぴらだ。何でもいいから勝つんだ。わかったなっ!!」
「「「「はいっ!!!」」」」





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【2011/10/04 19:14 】 | LEGA-CALCIO 2009-2010 | 有り難いご意見(0) | トラックバック(0)
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