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【2017/10/23 13:29 】 |
決戦の地にて

桜花杯決勝4日前。
福岡で合宿を張ったSCMは出張に来てくれたTM2部の熊本との練習試合を行っている。
サッカーの盛んな地であるが故か、お借りした某私立高校グラウンドは行き届いた手入れの天然芝で選手たちを驚愕させたりもした。





3度の笛の後選手たちはお互いに礼。そして両チームのベンチに戻る。SCM松原聖監督はジャージ姿で少々不機嫌な様子だ。

「2部強豪熊本さん相手に4-1。勝ったはいいけど失点が余計。きっちり崩された訳じゃないミドルシュートだけど、駿河は強力なミドルシューターがいるのわかってるわよね?」

と、聖は中盤の飛鳥と紀梨乃をひと睨み。寄せ切れなかったことがわかっていたふたりは頭を垂れた。

「それに攻撃も単調。サイドを使うのはいいけどそれに頼りきりだと読まれるだけよ。もっと中央に切れる動きも意識」

SCMは神条や川添など強力なサイドプレイヤーの多いチームではあるのだがやもすればそれに頼ってしまう向きもなきにしもあらず。ワントップの宮崎は確かに高さも強さもあるFWではあるが他の中盤選手の高さの足りない選手構成ということもあり、空中戦は分が悪い。
駿河が3バックのチームという事もあり、両サイドのスペースを活用したいところであるがそういった理由もあり、どのような戦略を立てるか正直困るところではある。

「ほむらはパスはいいけどその他がまだまだ。パスだけの選手と思われると脅威を感じないのよ。折角前線に近い位置にいるのだから、コースがあれば狙うのも大事よ」

この桜花杯で完全にトップ下のレギュラーを確立した感のある暁美ほむらではあるが、練習中は常に聖の叱責を受け続けている。それだけ期待されているという考え方もあるが。



ひとしきりの小言が済むと聖は何度か頷き、選手たちに解散を告げる。
選手たちはグラウンドフェンスに集まるファン(野次馬も)達にご挨拶。ついでに求められればサインなどもする。
いわゆるファンサービスも忘れてはいけないというのがTMFAサッカーとしての基本だ。




「ねえねえ飛鳥、今日はミーティングとかないんだよね?」
練習終了後のロッカールーム。汗まみれのシャツを脱ぎながら里仲なるみがチームキャプテンである本田飛鳥に聞いてきた。

「うん、一応ご飯のあとは自由時間だね。遊び行ってもいいけど門限は守ってね」
「やた、天神行ってみたかったんだよねえ。おいしいうどん屋あるかなあ」

福岡といえばとんこつラーメンだろう(関東民としての考え)。
なるみはそんな周囲の視線を気にせずに携帯電話でメールを打っている。「うっど~ん!」の春日つかさあたりだろうか?



飛鳥はなるみの姿を一瞥してからため息。やはり汗にまみれたシャツを脱いだ。




いよいよ桜花杯決勝。
そういえば飛鳥がトップチームに上がったその年に同じように決勝戦を経験している。その時の相手はSSS

幼馴染の豊田可莉奈との初対決となりそうだったが可莉奈は出場せず、ルーキーだった飛鳥も先発したものの途中交代。結果は優勝で、その年のSCM&SSS旋風を印象付ける事になった。

あれから4年―
飛鳥はキャプテンになってチームを引っ張る存在に。
そして迎える決勝戦。
想いはひとしお



駿河は本当に強いチームに仕上がっている。
桜花杯のビデオを見てもよくわかる。
GKは超ベテランであり、代表経験もある香坂麻衣子。
3バックは強さの扇ヶ谷鉄子と高さの水谷由梨香を左右に従え、中央に超頭脳派CB二見瑛理子。IQ190とも200とも言われるその頭脳でのラインコントロールは正に秀逸。SCMの鞘子を凌ぐだろう。
中盤守備的MFには代表選手である水澤摩央にかつてハーレンジャパンの背骨といわれた楠瀬緋菜。
左右のウイングバックは右に向井弥子、左はFWからコンバートした音無夕希。
そしてトップ下には今季強化指定選手に決まった巴マミ。
ツートップは元代表の風間こだちにほむらたちと同期であり、大会得点王独走中の佐倉杏子



勝てるのだろうか?
飛鳥は駿河のビデオを見れば見るほどそういう不安に苛まれる。

違う
飛鳥は首を振る。
勝てるか?じゃなくて勝つんだ。
そういう気持ちで行かなければ勝利なんかできっこない。




不意に飛鳥は右腕を引っ張られる。
思考に費やしていた意識を呼び戻して振り向くと、既に着替えを終えたなるみが腕を引っ張って笑っている。

「いこ、飛鳥も。つかぴーがおいしい店案内してくれるって。うどん屋じゃないみたいだけどさ」


飛鳥はにこりと笑うと頷いた。

「でも食べすぎ飲みすぎは厳禁だからね。もうすぐ試合なんだからコントロールしないと」
「もー、飛鳥のキャプテン口調またキター!だよっ」


さあやるぞ!

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【2011/11/04 17:07 】 | Others League | 有り難いご意見(0) | トラックバック(0)
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